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Anesth1975

Author:Anesth1975
麻酔科医です。

健診でIgA腎症が発覚。

医者が患者の立場になってみて初めてわかったこと、感じたことなどを綴っていこうと思います。

'13.12.10 腎臓内科初診
'13.12.17 腎生検目的で入院
'13.12.18 腎生検 
'13.12.21 退院 食事制限開始
'14.01.06 診断確定
'14.01.29 扁摘パルス目的で入院
'14.01.30 口蓋扁桃摘出
'14.02.05 パルス1クール開始
'14.02.12 パルス2クール開始
'14.02.19 パルス3クール開始
'14.02.21 退院 → 4週毎の外来受診
'14.11.04 食事制限解除
'14.12.02 寛解のお言葉を頂戴する
'15.01.27 外来受診8週毎に
'15.09.09 外来受診12週毎に

現在の処方 '14.12.02〜
 オルメテック(20mg) 1錠
 ノルバスク(5mg)1錠

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一連の「コロナ騒ぎ」を見て思うこと
ご無沙汰しております。

世の中たいへんなことになっています。昨日、緊急事態宣言が正式に発効となりました。
東京都在住の私にとってもちろん他人事ではなく、入念に感染対策をしつつ仕事をしています。

この数ヶ月の一連の動きを、医者として、一般市民としてある程度冷静な目で見守ってきたつもりですが、マスコミの報道に対する「違和感」をずっと拭えずにいました。そして今、私の中では政府や安倍首相に対する不満よりも、マスコミに対する不満・怒りの方がはるかに大きくなっています。

彼らは自分たちにとって都合の良いことや、記事が売れるようなネタしか報道しません。昨今はインターネットという情報発信ツールが広く普及したおかげで昔よりはマシになっているのだとは思いますが、未だ新聞やテレビだけを情報源としている世代であれば簡単に騙せてしまいそうです。インターネットにしても、大手マスコミの発信するネットニュースもやはりひどいものです。

マスクは今や必需品となりましたが、感染がここまで大きくならなかった時期にはまだこれほどまでに必要なものではありませんでした。それなのに一部の心ない者たちが買い占めに走り、それを見て不安に駆られた人たちがさらに買いだめに走り、転売が横行し、挙げ句の果てに医療機関ですらマスクが足りなくなるという事態になってしまいました。
こうした状況の中で、マスク着用の正しい意義を啓蒙するような記事や放送がどれだけあったでしょうか?目にするのはお店の空になった棚や「売り切れました」の張り紙ばかりで、市民を不安に陥れるネタをただタレ流すだけだったように思います。

私は今の政府のやり方が必ずしも間違っているとは思いません。布マスクの配布についてもある程度の効果はあるのではないかと思っています。もちろんベストだとも思っていませんし、不満も大いにあります。

ただ批判するだけなら簡単です。
街頭インタビューにしても、例えば100人にインタビューすれば様々な意見が出てくるはずです。でもその中で政府に否定的な発言をした10人のコメントだけを繋ぎ合わせれば、「国民はみんな政府を否定してる!」というVTRの出来上がりです。

今回はこの辺で打ち切ろうと思いますが、最後にこの一連の騒ぎの中でとくに怒りをおぼえた報道について触れておきます。
↓コレです。
shimura.png

志村けんさんはヘビースモーカーで、過去に肺炎で入院したこともあります。
また大酒のみで、肝硬変の診断もされていました。肝硬変とは「肝臓病のなれの果て」とでもいうべき状態です。脂肪肝や肝炎ならばまだ治癒の見込みはありますが、肝硬変にまで進んでしまうと、壊れてしまった肝臓はもう治りません。さらに進行すれば肝臓癌になる可能性もあります。
はっきりいってハイリスクです。コロナウィルスでなく普通の風邪をこじらせただけでも、死んでしまっても不思議ではありません。これで「持病なし」とは、よくぞ言えたもんです。

近頃は定期的な通院歴がなかったそうなので、短絡的にこの記者は「持病なし」だと思ったのでしょうが大間違いです。
志村けんが亡くなった! → 通院してない!? → ってことは持病なしだ! → これはネタになるぞ! といった感じの浅薄な思考で記事にしてしまったのでしょう。
この記事を見た人は「持病がなくてもコロナに感染したら死んじゃうんだ!」と思ってしまうわけで(もちろんそういう例もあるでしょうが)、結局不安を煽るばかりのこの記事の罪は大きいと思います。こうなると、志村さん以外の「持病なし」の報道もすべて疑わしくなってしまい、何が本当なのかわからなくなってしまいます。
ちなみに志村さんの持病については、インターネットでちょっと検索すればだれでも知ることができる程度の情報です。

この記事は今でもネット上で見ることができます。

志村けんさん、大好きでした。
私は最近はあまりテレビを見なくなりましたが、子供の頃からたくさんの笑いを届けていただきました。とてもショックな出来事でした。


人として 患者として | 12:52:54 | トラックバック(0) | コメント(0)
10/19 外来受診
10/15(火)に採血・採尿、10/19(土)に外来受診でした。

BUN 11.7
Cre 0.82
eGFR 81.4
尿潜血(−)
尿蛋白(−)

「GFRは80以上で正常ってことになるので、もう全く正常ですね。順調だと思います。」
とのこと。

私のeGFR値は70台後半〜80台前半を行ったり来たりしていますが、そもそもこのeGFRという値はクレアチニン値などをもとに算出している推定値です。そしてクレアチニン値の単位はmg/dl。その日たまたま水を多く飲んでいて血液が薄まっていれば、値は下がります。実際に私のクレアチニン値は、高く出る時と低く出る時で0.15程度の差があります。
クレアチニン値が0.15も動けばeGFR値も15程度変わってきます。

そのため私自身はeGFRが80を切っただの超えただのにはまったく興味はなく、長期的な推移を見守ることが大切だと思っているのですが、現在の担当医の先生は数値にこだわるようです。
まあもっとも、状態に変化がないせいで他に話題がないだけなのかもしれません。
なんだかんだいっても、数値が良いに越したこともありませんしね。なんにせよ経過は順調なようです。

次回は1/14(火)に採血・採尿、1/18(土)に受診です。


受診報告(寛解後) | 21:51:56 | トラックバック(0) | コメント(0)
8/31 外来受診
8/31(土)は今年4回目の外来受診の日でした。
いつも通り、直前の火曜日(8/27)に仕事で病院を訪れた際に採血・採尿を済ませ、土曜日に外来受診です。

本来は3ヶ月に1回のペースでの受診なのですが、今年は8月末で既にに4回目。
というのも現在の私の主治医の土曜日外来は毎週開いているものではないため、外来担当日と私の予定を合わせようとすると、なかなか3ヶ月(12週)毎とはいきません。またシステムの関係で3ヶ月を超えた間隔での受診予約はできないため、どうしても間隔を短くせざるを得なくなります。

このブログで最後に受診報告をしたのは今年の1月でしたので、それ以降の結果を記しておきます。

2019.04.02
BUN 12.3
Cre 0.84
eGFR 79.2
尿潜血(−)
尿蛋白(−)

2019.06.11
BUN 14.7
Cre 0.88
eGFR 75.3
尿潜血(−)
尿蛋白(−)

2019.08.27
BUN 11.6
Cre 0.89
eGFR 74.4
尿潜血(−)
尿蛋白(−)

まあ相変わらずです。
家庭の事情で、土曜日の受診は毎回11:30の枠で予約しています。受診後は病院近くのいつものラーメン屋さんでお昼を食べて、その後電車に乗り、途中下車してこれまたいつものケーキ屋さんでおやつを買って帰宅。

次回は10/15に採血・採尿、10/19に受診。
上記と同じ理由で、1ヶ月半後になってしまいました。面倒だけど、まあ仕方ありません。


受診報告(寛解後) | 16:06:43 | トラックバック(0) | コメント(0)
常に「考える」ことが大切
NHK BSの「球辞苑」という番組をご存知でしょうか?
プロ野球関係の情報バラエティなのですが、毎回あるキーワードを決めて、それについて議論・検証してゆくという番組です。そのキーワードにはなかなかマニアックなものも多く、「ファースト」「悪球打ち」「テキサスヒット」などなど。
毎年オフシーズンに放送されるので、今季も3月末で最終回となりました。

私は野球が好きなので毎回ビデオに録りためてあるのですが、たまる一方でなかなか観る時間がありません。それを最近になって何本か観ることができました。
毎回現役の名選手や往年の名手たちがその回のテーマについて語るわけですが、それを聴いていると、一瞬一瞬のプレーの中でもいろいろなことを考えていることがわかり、驚かされます。そして普段からあらゆる場面を想定し、それに合わせた練習をしています。名手と呼ばれる人たちは、常に考えているのです。
プロ野球選手というのはその全員がズバ抜けた身体能力の持ち主なわけです。その中で優れた成績を残す人たちというのは、頭もものすごく良いのだということがわかります(中には超人的な身体能力のみで成績を残しているように見える人もいますが)。先日現役引退したあのイチロー氏も、高校時代は学業の成績もトップクラスだったと聞きます。

相手投手・打者の特徴・性格や、右利きor左利き、アウトカウント・ボールカウント、得点差、ランナーがいるかいないか・どこにいるか・ランナーの脚の速さ、守備位置、控え選手は誰がいるか……などなど挙げればキリがありませんが、その場その場のあらゆる条件や状況を考えつつ次の行動を決める姿を見て、これは自分の仕事にも通じるものがあるなと思いました。

手術で麻酔をかける場面で言えば、手術の術式、検査データや合併症といった患者の術前状態、外科医の技術・性格、ついている看護師の技量、患者の性格、手元にある薬剤や道具の種類、部屋のレイアウト、などなど。手術終了後に一般病棟に戻るのか、集中治療室に行くのか、それとも日帰り手術か。その日の手術室のスケジュールによって、麻酔にゆっくり時間をかけられるのか、それともスピード重視か。手術が長引いて夜勤帯に入ってしまった場合には、緊急検査の結果が出るタイミングや、輸血が到着するまでの時間が通常より遅くなる可能性も考慮。今後も再び手術を受ける可能性が高い患者の場合には、次回のためにもできるだけイヤな思い出を残さないように。
こちらも挙げればキリがありませんが、いろいろな条件を考えて計画を立て、そして手術中は刻一刻と変化する状況に合わせて軌道修正しつつ、麻酔を遂行してゆきます。

ただ最近は薬剤にしても機械・道具にしても、とても良いものがどんどん開発されているおかげで麻酔が簡単になり、あまり考えなくても麻酔がかけられてしまいます。とりあえず眠らせて、手術中は起きることも動くこともなく、手術が終わったら目を覚まして病室に帰せばいい、というのが目的であれば、極端な言い方をすれば誰でもできます。そのせいかほんの1,2年の経験だけで一人前になった気になって、鼻高々になっている若い麻酔科医もチラホラ見かけます。
このように書くとマイナスなイメージを抱かれると思いますが、「どの病院でどんな麻酔科医にあたっても、ある一定レベル以上の安全な麻酔を誰でも受けることができる」と考えれば、とても良いことであるとも言えます。

しかし考えて麻酔をかける修行をしていないと、突然の大出血や急変といった不測の事態や、環境の変化(器具の故障や、設備が不充分な病院に行った時など)には対応できなくなってしまいます。要するに、応用がきかなくなります。
昔に比べて麻酔が格段に簡単・安全になった昨今では、稀に遭遇する不測の事態にどう対処するかによって、麻酔科医の評価が決まると言っても過言ではないと思います。

私は幸いにも厳しい環境で修行をスタートし、いろいろな経験をさせてもらったおかげで、どんな環境でも仕事をこなす自信はつきました。今月から医者として20年目のシーズンに入りましたが、おかげさまでいろいろなところから仕事の依頼をいただき、本当に有難いかぎりです。若い頃はキツくて、楽な環境に逃げ出したいといつも思っていましたが、我慢してよかったなと今では思えます。

あらゆる行動において「考える」という過程をはさむことによって、得られるものは意外と多いのだと思っています。


麻酔科医として | 22:21:35 | トラックバック(0) | コメント(0)
医者は魅力ある職業か?③
ネット上の医者専用サイトの掲示板などを見ていると、「給料が安い」と不満ばかり言っているコメントを非常に多く見かけます。まあもっとも満足している人はわざわざコメントなんかしないでしょうから、不満ばかりが目立つのかもしれません。

医者が「給料が安い」と言って「ウソをつく」場合には、それをウソだと分かっている場合と、ウソであることに気づいていない場合があると前回書きました。
これは個人的な考えですが、本気で自身の給料が安いと思っている医者は、親もまた医者である人が多いのではないかと思っています。医者の子が医者になるパターンが多いのは周知の事実です。
子供の頃から恵まれて育っていればそれが当たり前となり、自身が恵まれているということに気づけないのだと思います。そして子供の頃から医者になることを使命づけられていれば、他の職業のことなど理解できないでしょう。給料が安い安いと言いながら、普通にベンツやBMWに乗っていたりするものです。

私は中学・高校時代(中高一貫校でした)の友人との繋がりが今でも強く、全員集まれば8人程度になる仲間と年に3〜4回は飲みに集まります。その中にも一人、医者の子で自分も医者という友人がいるのですが、その彼もやはり仕事がキツいだの給料が安いだのといつも他の仲間に吹聴しまくっていました。
何年か前に私も彼もそれぞれの母校の大学病院で仕事をしていた頃、そろそろ大学を退職して再就職しようかな〜なんて話になったことがありました。
その時の彼のセリフ。
「でもさ〜、クリニックの雇われ院長なんかになったところで、たったの1500万ぽっちだぜ〜。」
この時、(気のせいかも知れませんが)場の雰囲気が一瞬おかしくなったのを感じました。

「医者の給料なんてたかが知れてる」「他の仕事をした方がもっと稼げる」…医者どうしの会話ではよくある論調です。
たしかに、どんなに優れた医師であっても5000万や1億といった超高額の年収を手にするのは至難の技でしょう。とはいえ、あるサイトによれば医師の平均年収は1477万円だそうです。これだけの年収を手にできる人が、この日本にどれだけいるでしょうか?一般社会では、非常に優秀な人が20年30年とキャリアを重ねて、やっとそこまで達するかどうか、といったレベルの金額でしょう。
しかし医師の場合、これは平均値ですから、単純に計算すれば働いた年数×1477万円の生涯所得が得られるわけです。医師免許さえ持っていれば、医師としてさほど優秀ではなくても、勤務態度があまり良くなくても、この程度は十分に稼げてしまいます。

5000万や1億といった年収を稼ぎたいのであれば、あるいは稼げるだけの才能があるならば、たしかに医者になるべきではないでしょう。しかしそれが可能なのはごく少数の限られたほんのひと握りの、いや、ほんのひとつまみの、常人離れした才能の持ち主だけです。

「他の職業についたほうが稼げる」と言っている医者を見ると、「ふーん、あなたはスゴい才能に恵まれているんだね〜」と皮肉を言ってやりたくなります。


麻酔科医として | 20:35:21 | トラックバック(0) | コメント(0)
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